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2009.04.12 Sunday

経営者に贈る5つの質問

シンプルな質問ほど答えにくい

 先日、コーチ向けにマーケティングのレクチャーをしたときに、マーケティングについてのとてもシンプルな質問をしたところ、気づかなかった、考えてもみなかった、と思わぬ反響をもらったので驚いた。

 私の質問の背後にはマーケティングのフレームワークがあって、それに基づくシンプルな質問だった。この本は、ドラッカーが、非営利団体向けのマネジメント層向けに提供した冊子に、特別寄稿を加えて編纂したもの。本としては、まあまあの厚さに仕上がっているが、内容のとてもシンプルさと、その深みに驚いた。


 ドラッカーの言う5つの質問とは、

・ミッションは何か?
・顧客は誰か?
・顧客にとっての価値は何か?
・成果は何か?
・計画は何か?

の5つ。実際にはそれぞれの項目にサブの質問がついており、答えられないときの指針になっている。超シンプルこの上ないが、これで経営スタイルががらりと変わった例も紹介されている。

 最近、コーチとしても考えているのは、質問することの有効性である。例えばレクチャーや知識の紹介では、人も組織も変わらない。しかし、問題や課題が共有されて始めて、人も組織も成長し、変革する。この問題や課題を共有すること、のために、どうやら質問という形式が有効らしい。

 この本は質問の本である。だから、読んでおしまいというのではなく、自分の頭で考えたり、経営幹部での会議などで答えを考えてみる必要があるだろう。

 しかも、これらの質問は、一度答えを出せばそれでいいというものではない。例えば、ドラッカーは顧客に関する質問の解説でこう語っている。顧客は常に変わり続ける、だから、この問いを常に問い直し、答えを考え続けることが大事なのだ、と。

 禅の世界では、公案といって、論理的には解けない問題に答えを出すことをずーっと考えるという修行があるという。後に、答えがあらかじめ用意されているようになってしまったとのことだが、答えが出ない問題を考え続けることが大事である、というのは、このドラッカーの質問に答え続けることと、少し似ていると感じた。


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