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2009.02.02 Monday

買い物する脳―驚くべきニューロマーケティングの世界

オーノー!って叫ばないでください。

 物が売れない時代に入っていますが、広告に意図される効果が本当にあるのかどうか、それをアンケートではなく、fMRIやSSTによる脳診断画像で判断してみたらこんなことがわかった、というお話です。

 まだまだこれからの分野ではありますし、さらに言えば、脳研究はまだまだいくらでもひっくり返る仮説の集まりでもありますので、実験結果以外の説明は最先端のものではない気もします。

 ニューロマーケティングの前提は、どうして事前の消費者調査で好感触だった商品が売れなかったり、なぜペプシがコカコーラに勝てなかったりするのか。そういうことの大前提は、人は論理で動くのではなく、感情で動く、ということで、さらに言えば、自覚していない可能性もある、ということです。


 さらに言えば、人は論理的で合理的な判断をしている、と言いたがるものでもあります。しかし合理的な判断で行動していないことは、行動経済学が証明してしまいました。

 つまりこの本は、行動経済学的マーケティングの本です。で、感情をどうやって図るのか、という手法が、fMRIやSSTだ、というお話です。これによって、例えば、タバコの箱に書かれている警告は逆効果でタバコを吸いたくなってしまう、というような話が展開されています。

 正直に言って、この本はそれほど内容がある本ではありません。著者の宣伝といった要素が強いですね。原題はBUY・OLOGY。これは著者の会社の社名です。副題は「私達がなぜ買うかについての本当と嘘」とあります。しかしこれを今、流行の脳に結びつけてしまうタイトルをつけてしまったハヤカワさんが巧みですね。

 で、ひとつこの本で思ったことは、本当に、fMRIなどを使わないとそういうことがわからないのだろうか、ということです。そしてもちろん私はそうではない、と考えます。

 優れたデザイン、優れた商品はきっと、何の説明もなしに良いことがそれとわかるものですし、逆に、説明されることによって良さがわかるような商品はその時点で駄目ということです。

 今回の不景気で、消費マインドが縮小した結果、マーケットも6割程度に減ってしまった、という話もあります。このことはつまり、すっかり成熟してしまった私達の消費行動が、実際に生きるのに必要なものの倍以上を購入していた、という事実です。そしてその必要以上の購入分が、世界を豊かにしていたのです。

 こんな時代だからこそ、新しいサービスや新しい商品について、合理性よりも感情、つまりは感覚が大事にされるべきなのでしょう。そして感情や感覚というのは良く考えたら、あなた自身でもわかることなのです。

 いいものだから売れる、のではありません。欲しいと思わせることができるから売れるのです。売れない時代だからこそ、原点に立ち戻る必要があるでしょう。


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