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2003.03.22 Saturday

ファシリテーター型リーダーの時代

ファシリテーション的会議のマニュアル本。

ファシリテーター型リーダーの時代
フラン・リース著
黒田 由貴子訳
P.Y.インターナショナル訳
プレジデント社
(2002.12)

 上司や権力者にお伺いを立てて決定を下す、デフレを伴う情報化以降の世界ではそんな効率の悪い組織は生き延びることができない。現場に権利や権限が委譲され、その各メンバーが常に改善を続けていく組織、というのが、メジャーな形となっていくだろう。現にトヨタを代表する「勝ち組企業」というものはそういう形になっている。そうではないと、組織体が大きくなればなるほど、「組織の肥大化」「官僚制」という弊害が生じることがわかっている。

 個々の人間が現場で考えたり判断したりできる、ということは、しかし決して組織構造がなくてもいい、という意味ではない。やはりそこにはリーダーシップも必要だし、それぞれ個々人の能力を引き出し、あるいは調整し、まとめあげる能力が必要になる。

 そこで必要な能力が「プロジェクトマネジメント」やこの本が紹介する「ファシリテーション」という技術になる。この本の帯によると、<「ファシリテーター」とは、中立的な立場で、チームのプロセスを管理し、チームワークを引き出し、その成果が最大になるよう支援する人物>とのこと。

 訳者はコンサルタント会社の代表取締役。「より多くの人にファシリテーションの知識を広めたい」との思いからこの本の翻訳・出版を行った、というだけあって、前書きにこの本とファシリテーションが必要な組織について、リストアップしている。引用しよう。

・メンバーに覇気がなく、職場が沈滞ムードである。
・メンバーの多くが、「自分はこんなにがんばっているのに、誰かのせいで成果があがらない」と考えている。
・指示待ちのメンバーが多い。
・権限が一部の人に集中していて、物事がそこでストップしてしまう。
・仕事やプロジェクトに対するメンバーの意識や価値観がばらばらである。
・他部門との協力がうまくいかない。
・会議などでの発言に偏りがあり、声の大きい人や力の強い部門の意見が押し通されがちである。
・結論がみえない無駄な会議が多い。
・会議などで決まったことが実行されない。

 以上のうち、思い当たるものが3つ以上あれば、「早急にファシリテーターを育成する必要がある」という(もちろん、この本を買う必要がある、という意味でもあるだろうが)。

 この本の内容の中心が「効率的な会議の行い方のテクニック」に終始しているのは残念だが、それだけ詳細に書かれているのも事実。生産性のない報告会のことを会議だと思っている組織にとっては、目からウロコ本かもしれない。


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