bizbook.tv

ビジネス書評の小宇宙 bizbook.tv へようこそ。
星の数だけ、人の数だけ、ビジネスの叡智がある。
aguni's BOOK SPACE

<< October 2018 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

<< さあ、才能(じぶん)に目覚めよう | TOP | プロフェッショナル広報戦略 >>

2006.01.04 Wednesday

何のために生きるのか

今の日本に欠けているものは何だろう?

何のために生きるのか
稲盛 和夫著 / 五木 寛之著
致知出版社
(2005.11)

 以前、京セラ出身のコンサルタントの方が、京セラという会社の文化について語ってくれました。曰く、狂セラ。みんなめちゃくちゃなスケジュールで新商品を開発してしまうそうです。もちろん、それだけみんな働くという意味ですが。

 その京セラを作り上げ、さらにはKDDIを設立し、成功への道筋を作った稲盛和夫氏。彼は自分の頭で物事を考え、経営をしてきました。アメーバ組織という独特の経営組織を、経理的な知識を元に作り上げたことはあまりにも有名です。

 そんな彼が作家の五木寛之氏と対談したと言います。しかも書名によると、そのテーマは「人は何のために生きるのか」。これは興味を惹かれないわけにはいきません。いったい、どのような内容が展開しているのでしょう?

 読んでみてわかったことは、この本はとても内容を要約できるような本ではないことです。これは編集の方もかなり悩まれたのではないでしょうか?(笑。

 というのは、二人共に言葉ひとつひとつに重みがあり、知識も経験もあり、しかしあくまで平易な言葉でお互いの経験を語り合う。テーマがあるのかないのかわかりませんが、それ以前に面白い。例えるなら昔、TVでよく新春放談とかいう感じで著名な方が自由に語り合う番組。そういう雰囲気が行間からかもし出されています。

 内容は結局、何のために生きるのか、というテーマというよりは、今の日本に欠けているものがあるとすれば何なのだろうか、という点です。子どもという存在が本来持っているたくましさ、情操教育、いのちの重さ、宗教的なもの(スピリチュアルなもの)に対する意識、利他の心、そして美しい心。こういうようなものが今の日本には欠けているよね、というお話に終始しています。

 いえ、だからといってこのお二人がこれらのものを兼ね揃えている、という意味ではありません。こういうものを大事にすること、その考え自体が失われているのではないか、ということを言っているのです。

 普段、我々は世代を超えた人たちの声を聞く機会というのはあまりありません。特に普通の会社に勤めていると、なかなか難しいのではないでしょうか? そのうえ、この本のような大物の方々のお話を聞く機会など、それこそなかなかないのではないのではないでしょうか?

 そういう意味で、年始にふさわしい一冊かもしれません。(aguni)


コメント

コメントする









この記事のトラックバックURL

http://blog.bizbook.tv/trackback/65882

トラックバック

▲top