2007.08.01 Wednesday
「セカンドライフ」ビジネス参入マニュアル 1週間で理解する3D仮想空間メディア
セカンドライフはメタバースの勝利者になれるか?
セカンドライフというのが時代の仇花かと思っていたら、週刊東洋経済で特集を組んでいてびっくりした。
セカンドライフって何?という方も多いかもしれない。めちゃめちゃ簡単に言うと、アメリカのリンデンラボという会社が開発した、仮想3D空間。登録すると、「アバター」というキャラクターを手に入れ、この空間を歩き回ったり誰かに出会ったり会話したりできる。
で、それだけじゃない。リンデンダラーという仮想通貨が用意されていて、これを使って経済活動が行える。土地を買ったり、商品(といっても仮想商品だけど)を売り買いしたり、バイトしたりできる。儲けたお金はドルに換金できたりもする。
セカンドライフというのが時代の仇花かと思っていたら、週刊東洋経済で特集を組んでいてびっくりした。
セカンドライフって何?という方も多いかもしれない。めちゃめちゃ簡単に言うと、アメリカのリンデンラボという会社が開発した、仮想3D空間。登録すると、「アバター」というキャラクターを手に入れ、この空間を歩き回ったり誰かに出会ったり会話したりできる。
で、それだけじゃない。リンデンダラーという仮想通貨が用意されていて、これを使って経済活動が行える。土地を買ったり、商品(といっても仮想商品だけど)を売り買いしたり、バイトしたりできる。儲けたお金はドルに換金できたりもする。
セカンドライフの魅力はいくつかあることはわかる。まずは、世界中の人と交流できること。そして仮想空間なので、できることに限界がないこと。そしてセカンドライフの中での経済活動は、基本的に無限大の相手に対して提供するので、一攫千金が期待できるかもしれないこと。
ただし、である。結果として今は、「これ、儲かるんじゃない?」という人が群がっている、という状況。で、そういう人たちを相手に「儲けられそう」という人が群がる。こういう状況である。
こういう3D仮想空間のことを、メタバースと言うらしい。メタユニバース、つまりは仮想の世界、というくらいの意味だろう。しかし今更、という気もする。考えてみれば、既に日本にはクオリティの高い仮想空間がインターネットゲームとして成立しており、韓国はもっと先を行っていた。ではこれらのものと今回のセカンドライフはどのような違いがあるのだろうか?
ひとことで言うと、セカンドライフはオタクではなく、一般人が作った仮想空間である、ということだ。だからクリエイティブのクオリティも低く、サービスも安定せず、そしてつまらない。
で、このつまらないのを参加者によって何とかしようと考えたのが、セカンドライフの起こした革命。参加者は土から何でも作れるし、それを売ってもいい。自分でデザインしてもいいけど、安いんだったら、人から買ってもいい。
日産は自動車の自動販売機、というとんでもない形で参入し、単なるインターネット上でしか走らない車を1万台売ったという。一台たったの600円だが、それでも600万だ。これを大きいと見るか、どうか、という話。
しかし、こういうインターネットのサービスは、情報の格差をうまく使って儲けよう、ということが非常に多い。意識しているかどうかは別としても、結果としては詐欺になるような気もする。
まあ、それを繰り返された話だと割り切るか、だからインターネットはうさんくさい、と感じるか、それは人それぞれ。インターネットの仮想空間では、人はありもしない作り物にお金を払う。それによって得た対価が正当かどうかなんて、心の問題で誰にもわかりはしない。
この本の中でバーチャル世界の不動産王となった「成功者」は、こう語る。「こんな世界はいつも無くなってもおかしくないと思っている人は勘違いをしている」と。
気持ちや感情、あるいは実体のないサービスを売り買いするセカンドライフ。このリンデンラボがなくなっても、他のもっとクオリティの高いメタバースが誕生していくことだろう。
願わくば、日本初のメタバースがオタク的にならず、世界を平和で包むプラットホームになりますように。セカンドライフはメタバースの黎明期、暇と野心がある人のみ、近づいてはいかがだろう。マイクロクレジット的な機能や、日本のこれまでのコンテンツのパワーを活かし、新しい世界が作れれば・・・と、セカンドライフのどちらかというと一昔前の映像を見ていると、思わずクオリティアップを祈らずにはおれませんね。
あ、ということは、もしかして日本のニートあたりが絡むと、こりゃひょっとして、まさに世界が変わるかもしれないですねぇ。