2007.07.08 Sunday
できる若者は3年で辞める! 伸びる会社はできる人よりネクストリーダーを育てる
社長という人種を知る一冊、社長のための一冊
タイトルは最近の新卒採用ブームにあやかったものだけれども、実は中身は全然違う。著者が自らの働くことへの理想を語った一冊。
著者は公認会計士事務所の所長。青山監査法人を経て、独立。公認会計士には珍しく営業系のコンサルから、人材育成系のコンサル会社を設立し、現在にいたる。
内容は著者の経営に対する思いを書き連ねたもの。「どうやったら若者を3年で辞めさせないか」ということよりは、「そういう若者に迎合するな」という感じ。ノウハウ集や理論本というよりは、コラム集といった印象である。
タイトルは最近の新卒採用ブームにあやかったものだけれども、実は中身は全然違う。著者が自らの働くことへの理想を語った一冊。
著者は公認会計士事務所の所長。青山監査法人を経て、独立。公認会計士には珍しく営業系のコンサルから、人材育成系のコンサル会社を設立し、現在にいたる。
内容は著者の経営に対する思いを書き連ねたもの。「どうやったら若者を3年で辞めさせないか」ということよりは、「そういう若者に迎合するな」という感じ。ノウハウ集や理論本というよりは、コラム集といった印象である。
「社員満足より顧客満足」「不採用の理由はスキルではない」などなど、ばしばしと切れ味すっぱりと語っていく。その語り口が爽快だ。
個人的に特に面白かったのは、経営目標の「定量目標」と「定性目標」の区別の話。「定量目標」とはつまり数値目標だが、人が理念に共感したり、突き動かされたりするのは、言葉で書かれた「定性目標」の方。この2つの目標の目指すところがきちんと一致していないと、経営はうまくいかない、という話。なかなか面白かった。
そのほか、学習する組織を作るにはどう考えたらよいのか、モチベーションを維持するにはどうするかとか、マネジメントとリーダーシップは両輪だ、とか、仕事に対する哲学を持て、とか、生と死の境界線をなくす、とか、経営に携わる者にとっては、考えさせられる話が満載である。
だから逆に、経営サイドではなく、自分のキャリアをどのように構築しようか、今の会社を辞めようか続けようか悩んでいる若者にとっては、経営者ってこんなことを考えているんだ、ということで、自分の働き方について悩んでしまうかもしれない。
そういう悩む人は逆に、ついていくべきリーダーかどうか、ということを判定するために、この本は使えるかもしれない。
日経ビジネスでも紹介され、発売から1ヶ月で1万部を突破したという。社長という人種を知る一冊として、とてもユニークな一冊である。
このたび、弊社の社員である井上ゆかりと【母性の経営】という本を読みました。
もし、ご興味あれば、また、感想をお聞かせください。