2007.04.01 Sunday
青春支援企業 ドリームインキュベータは挑戦する
ドリームインキュベータという熱い生き方・働き方
名前は聞いたことがあるけれども、実態のよくわからない会社。そういう会社が増えてきたのは、きっと、日本の新しい会社がサービス業の業種にくくられるからだろう。
名前は聞いたことがあるけれども、実態のよくわからない会社。そういう会社が増えてきたのは、きっと、日本の新しい会社がサービス業の業種にくくられるからだろう。
そしてさらにコンサルやら投資やらといった業種になってくると、さらにわけがわからなくなる。さらには、きっと機械人形(失礼)みたいな人達が夜も寝ないで働いているんだろうなーとそういう印象でしかない。
この本はそんな名前だけは聞いたことがあるけれどよくわからない会社、「ドリームインキュベータ」のメンバーのインタビューによって構成された一冊である。
結論としては非常に面白かった。私自身もちっちゃいながらも会社を経営しているし、どうしたら上場という世界に行けるんだろう?とか思っていたりするし、経営ってそんなにかっこいいものでもないんだよなぁ、とかわかっているので、そういう意味ではとても勇気づけられる本だった。
しかしこの本に出てくる用語は一般的にはどうだろう。少し難解かもしれない。B/S、P/Lくらいはいいとしても、PPC、キャピタルゲイン、BCG、マッキンゼー、UCLAなど、用語や社名、地名などの知識を、読者がどれくらい持っているかによって、この本で書かれていることをどこまで読み取れるのかが変わってくるだろう。
まあ、もちろん、わからなくても読めることは読める。
この本で面白いのは、BCGという、まあ、超一流のコンサルタント会社からスピンオフ(?)したコンサルタント達が、それでも自社の経営にこれほどまでに苦しんだ、ということだ。ベンチャーという環境の、所謂、雇われているだけの企業とは違うところがどこなのか、そういうことを知りたい人にはきっといい勉強になるだろう。そこは、自分の食い扶持以上を稼がない人間は居られない世界である。人がいない、物がない、金がない、だから自分で何とかやるしかない。そこでイノベーションが生まれたり、人が壊れたりする世界。
そんな世界の中で、自社も苦しんだドリームインキュベータ。彼らはミドルステージ以降のベンチャー企業の成長を支援する会社だ。コンサルタントでもなく、投資屋でもない彼らは、どこかちょっと違うキャラクターを持っている。この本はそれをインタビューによって伝えようとしている。
個人的には、顔写真も欲しかった。とにかく、彼らのような熱い若者に一度、会ってみたい。そんな風に思える。
引用したい部分はたくさんあるが、最後にこの部分だけ引用しておきたい。
「フリーター、ニート世代の人たちに向かって叫びたいのですが、自分がやりたいことをやるのが幸せだと考えるのではなくて、自分は何をやれと言われて生まれてきたのか、つまり、自分の使命とは何かを考えてほしいですね。言い換えれば、どのようにして、他者や社会に貢献していくのかを真剣に考えてほしいということです」(P54-55)
ドリームインキュベータという熱い生き方、いかがだろうか?