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2007.01.21 Sunday

「決定」で儲かる会社をつくりなさい 落ちこぼれ企業が「勝ち続ける」ために

 社長の「決定」が会社を動かす、ということの再確認


 著者の(株)武蔵野代表取締役小山昇氏のことは、もう説明は要らないかもしれない。借金まみれで社員の多くは暴走族上がり、という会社を建て直し、日本経営品質賞を受賞してしまった。著書『「儲かる仕組み」をつくりなさい』はベストセラーになっている。

 彼の本の魅力は明快な語り口と具体的な内容、そして豊富な実例だろう。これも彼の経営そのものが、計画し、決定し、実行し、達成するというプロセスをきちんと踏んでいるからだろう。自分に甘い経営者はこのプロセスを行うことを嫌がる。だから、結果としてあまり儲からない。

 決して耳に甘い本ではない。こうすれば簡単に儲かる、類の本ではない。しかし、きわめて実践的である。ただし、実行すれば。

 彼曰く、世の中にはビジネス書の類や経営指南書の類はたくさんある。しかし、それを本当に活かせる経営者は少ない。なぜなら、その本が書いているのは大企業の世界だから。そこは数字の桁も違えば、社員の質も全然違う世界だから。

 ということで、この本は中小企業経営者向けに書かれた一冊。と、同時に株式会社武蔵野の、経営サポート事業の宣伝ツールにもなっている。封入されているチラシを送ると、DVDが無料でもらえるし、現地見学会(有料)の案内もされている。

 内容はというと、「経営計画書を作りなさい」「数字はきちんと把握しなさい」「組織はこのように作りなさい」「銀行とはこのようにつきあいなさい」「社員はこのように使いなさい」というのが大きなテーマになるだろうか。中小零細企業の社長にとっては、「わかっちゃいるけど・・・」と逃げていることばかりではないだろうか。

 しかし、彼の主張の面白いのは、例えば、「経営計画書」は、その存在に意味があるのであって、立派なものを作ることが目的でも、達成することが目的でもない、ということ。だから、どっか他社のもののコピーでもいい。物真似でもいい。とにかく早く作ることが大事。そして、達成についても、もちろん達成するのがいいことに決まっているが、そうではなく、「経営計画」という形で社長が社員に「宣言」するのが良い、ということそのものが大事なのだ。つまりは、まずはこれが社長の「決定」ということになる。

 会社は社長の器以上に大きくならない、ということはよく言われるが、そういう意味では、会社は社長が決定したこと以外には向かわないわけだ。何が悪いといって、「決めない」ことほど悪いことはない。

 そして経営を決めるためには「数字」が必要。決めたことを実行するのには「組織」が必要、お金が足りなければ「銀行」が必要、そして実際に成功させるためには、「社員」が必要。簡単に言うと、この本の流れはこういう風になっている。

 この本には細かいノウハウがいっぱいつまっているし、部分部分でもすぐに導入できるものもたくさんあると思う。あとは本当に期限を決めて、いつまでにどこまでやるかを決めて、実行するかどうか、だろう。


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