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2006.10.08 Sunday

ケータイ業界9800万人争奪戦 番号ポータビリティでシェア変動はあるか?

番号ポータビリティでシェア変動はあるか?

ケータイ業界9800万人争奪戦
石川 温著
ソフトバンククリエイティブ (2006.8)
通常24時間以内に発送します。

 いよいよ今月末から開始される番号ポータビリティ。携帯番号を変更せずに、キャリアを変えられるという制度。導入に際しては、NTTドコモが総務省とタッグを組んで猛反対していたけれども、規制改革の流れに押し切られた感じでスタートすることになった。

 けれども、決まってからのドコモの対応が凄かった。

 そもそもNTTドコモは、これまでは高い料金設定で儲けたお金を次世代機種の開発に振り分ける戦略だったのが裏目に出ていた。次世代の開発方法を置き換えではなく、バージョンアップという形にしてお金をかけないという秘策に出たKDDIが、次世代ケータイもどんどん料金を下げていき、この戦略に敗北していた。NTTドコモは番号ポータビリティを前に、料金をガクンと下げ、料金を横並びにしていった。

 とまあ、熱く語ってしまったけれども、どうもこのケータイという業界。調べれば調べるほど面白い。昔、自動車が産業史の象徴だったように、今、ケータイの産業史が熱い。名刺サイズくらいのこの端末に、アメリカ占領と日本の周波数領域の因縁があり、一方で日本の金型技術の再生があり、総務省とNTTの問題があり・・・、一度、誰かに戦国興亡史をまとめて欲しいものだ。

 この本に描かれているのはその壮大なケータイ戦国史の一ページ。9800万人のケータイユーザーをいかに奪い合うか、ということのマーケティングの状況をレポートしている。と、同時に、いきなりソフトバンクになってしまったボーダフォンも負けてはいない、というのだが、これは出版社がソフトバンククリエイティブであるから、幾分はさっぴいて考えるべきかもしれない。しかし、なぜドコモダケが生まれたのか、なぜ仲間由紀恵withダウンローズは解散したのか、なぜソフトバンクはヤフーBBのときのような低価格路線を発表しないのか?? そういったことの背景が良くわかる。

 個人的な予想では、旧ボーダフォンユーザーがどっち流れるか、ということが勝負になっていくと思う。順当に考えて、これまで苦戦続きのボーダフォンが価格以外の面で巻き返しを図るには、ドコモもauも老獪に戦略的に顧客を囲い込んできていた。ヤフーBBでは顧客情報流出、そのほか、関連企業でも不祥事に事欠かないソフトバンクはいまいち安定性に不安が残り、どこまで旧ボーダフォンの組織を、儲けられる組織に変革できるのか、まだまだ時間がかかると考えられる。

 さて、泣いても笑っても既に先行予約という前哨戦は始まっている。CMでお客様満足度No.1を詠うauに、まずは軍配が上がっているようにも見えるのだが、後は、TVCMを見ない人達にどこまでその強みをアピールできるか、であろう。そういう意味では、出版部門とヤフーという媒体を持っているソフトバンクも健闘するのかな? いずれにせよ、最初の勝負は今月末についているハズ。ちょっと楽しみである。


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